この記事はレコチョク Advent Calendar 2022の20日目の記事となります。

はじめに
はじめまして。新卒1年目エンジニアの松崎です。 9月までの研修期間を終えて、10月からWeb3やNFTを取り扱う部署の配属になりました。 私自身、音楽は幅広く聴きますが、BiSHのライブは来年解散してしまうこともあり、行けるだけ行こうと思い通っています。
ところで突然ですが、みなさんはDAOという言葉を聞いたことがありますか? 先程も述べた通り、私はWeb3を取り扱う部署に配属になり、Web3初心者のため勉強をしていると、DAOという言葉を知りました。 しかし、記事をいくつか調べてみて感じたことは「結局DAOって何ができるの?」ということでした。 2022年はDAO元年になると言われていたほど注目を集めていますが、DAOの定義は曖昧でイメージが付きづらいと感じます。 なので、DAOのイメージが付くような記事をWeb3初心者向けに作成します。 まずはDAOの基礎知識を簡単に説明し、それだけでは何ができるのかわからないと思うので、具体例として初心者におすすめのDAOを紹介したいと思います。
DAOの基礎知識
DAOとは?
DAOとは「Decentralized Autonomous Organization」の略で、分散型自立組織のことです。 分散型自立組織というのは、簡単に言うと「特定の中央管理者を持たず、組織内の構成員一人ひとりによって自律的に運営されている」組織ということです。 これだけ聞くと何のことかわからないと思いますが、DAOは、株式会社のようなトップダウンの決定は行いません。特定のリーダーによる権力を取り除くという目的があります。 株式会社の場合は、組織のルールが公開されているとは限らず、一社員や外部の人が全体のルールを確認するのは困難であり、決定の際にはトップダウンの決定が行われます。 一方で、DAOは組織を統率する代表者が存在しません。DAOは透明性が高く、どのようなルールに基づいて運営されているのかが誰でも閲覧可能です。

(出典:https://www.bridge-salon.jp/toushi/dao/#back)
DAOの透明性とは?
DAOでは、ユーザーが方針や物事の決定を行っています。 共有されるルールはあらかじめブロックチェーンで実装されているため、製品のオーナーであっても後からルールを変更することはできません。 また、DAO内の全てのアクションと資金は誰でも閲覧可能な状態にあり、決済ごとではなく、リアルタイムで財務状況を確認することができます。 そして、意思決定の際にはガバナンストークンというものを持ったメンバーで投票(多数決)を行い、そのトークンを多く保有している程、投票が多く行えます。 ブロックチェーンについて知りたい方はこちらを御覧ください。
ガバナンストークンとは?
先程も記載しましたが、ガバナンストークンとは、DAOの運営における意思決定において、保有者に投票の権利を与えるトークンとなっていて、持っていることで運営に参加することができます。 トークンの語源には、「証拠品」や「代用貨幣」といったものがあります。特定の価値を代替するもという意味があり、ブロックチェーン技術を用いて発行された電子的な証票のことです。 具体的な例としては、仮想通貨やNFTが挙げられます。 NFTについて知りたいという方はこちらも合わせて読んでみてください。

ガバナンストークンは、DAO組織内で発行されて使用できる仮想通貨の種類の1つです。ガバナンストークンを手に入れる方法は大きく分けると以下の2つになります。
- DAOに貢献することでもらう
- お金を出して購入する
DAOに貢献すればガバナンストークンが配布され、ガバナンストークンは取引所で売買できるので、それを売ることでお金を得るというような稼ぎ方もできます。 もちろんDAOに価値がないと大したお金にはなりません。 しかし、ガバナンストークンは発行枚数が決められているプロジェクトが多いため、価値が上昇しやすい仕組みとなっています。
初心者におすすめなDAO
初心者におすすめの5つのDAOとその特徴について紹介したいと思います。
Ninja DAO(https://www.ninja-dao.com/)

(出典:https://mimi-channel.com/what-is-dao/) 1つ目に、日本最大級であるDAO組織の「Ninja DAO」です。
Ninja DAOとは?
Ninja DAOとは、Discord上で人気インフルエンサーのイケハヤさんが創設したDAO組織です。 日本発のDAOで、Discordのアカウントさえあれば誰でも参加できるコミュニティです。 もちろん費用はかからず、性別、年齢、国籍などは関係ありません。 2021年9月より販売開始された大人気のNFTコレクション、CryptoNinjaをメインキャラクターとしています。 CryptoNinjaとは、イケハヤさんとクリエーターのリツさんがプロデュースしているNFTコレクションで、2022年4月22日時点で、31体のCryptoNinjaが販売されています。 Ninja DAOのプロジェクトの範囲は多岐にわたっています。 例えば、CryptoNinjaを用いたYouTubeコンテンツの開発、メタバースのゲーム開発、小説、漫画などがあります。 CryptoNinjaはビジョンとして、「誰もが自由に商用利用できるキャラクターを作ること」を掲げており、二次創作を推奨しています。 二次創作クリエイター自ら自由な形式で販売できるようになっています。Ninja DAOの特徴は大きく3つあります。
Ninja DAOの特徴
- 最新のNFT情報が得られる CryptoNinjaの最新情報だけではなく、クリエイターやコレクター同士によるNFT情報の交換も行われています。 これは実際に出品している作品から、NFTに関する最新ニュースなども日々飛び交っています。
- 日本発のDAOによる最前線のNFTマーケティングを見ることができる DAOやNFTはまだ成功するプロジェクトが多くあるわけではありません。 そのことからうまくプロジェクトが進んでいるNinja DAOのマーケティングは勉強になると考えられます。それに加えて今後の展望のロードマップや、二次創作の注意事項なども見ることができるため、学びになり、NFT以外のビジネスにも応用できると考えられます。
- CryptoNinjaを手に入れられる可能性がある CryptoNinjaを1体プレゼントするキャンペーンを定期的に開催しています。 しかし、NFTを配るという方法は他のDAOでも行われているので、Ninja DAOに限ったことではありません。
和組DAO(https://wagumi.xyz/)

(出典:https://www.bridge-salon.jp/toushi/dao/#back) 2つ目に和組DAOです。
和組DAOとは?
和組DAOとは、Web3の最新情報を共有・議論するDAOです。 「日本をWeb3立国へ」をビジョンとして掲げ、「日本において、Web3の『体験者』の数を増やす」ということを最初の目標としているDAOです。 和組DAOはもともと、米国の日本人起業家間で最新のWeb3ニュースを議論・共有するチャットグループでした。 そのことから、現在もWeb3の最新情報を共有・議論するオープンなコミュニティです。Web3全般(DeFi, DAO, Crypto, NFT, Blockchain, Metaverseなど)のトピックを対象に初心者から起業家まで、幅広く所属しています。 和組DAOには、ブロックチェーンエンジニアも在籍しており、和組SBT(Soulbound Token)という最先端のトークンを発行しています。 現在、日本国内でもSBTを発行している団体や企業がほとんどいない中で、技術的にも思想的にも最先端を走っているコミュニティと言えるでしょう。
和組DAOの特徴
- 初心者がWeb3の情報を学ぶ環境にある Web3の最先端の情報を学習することができるイベントが開催されています。 特にこうしたイベントは初心者でも気兼ねなく参加することができる点が魅力になります。 また、イベント内では誰でも自由に発言する事ができて、ただ受動的に学ぶだけではなく能動的に知識を吸収することが可能です。
- 積極的に提案すれば色々な活動ができる 和組DAOは、個人個人の自由度が非常に高いコミュニティです。 また、その人の自由性に任せる度合いが非常に高いです。 これは、Web3の分散的な各個人の自由を尊重する思想とも繋がっていると言えて、日本国内で思想的な面でもWeb3の真髄を味わうことができるコミュニティと言えます。
X2E-DAO(https://www.x2e-dao.com/)

(出典:https://blogdialy.com/nft/stepn/x2edao/) 3つ目にX2E-DAOです。
X2E-DAOとは?
「初心者に優しく、挑戦を応援し、皆で助け合う」をコンセプトに、「Web2からWeb3の架け橋」となることを目指したDiscordコミュニティです。 X2E(X to Earn)とは、「Xをすることでお金を稼ぐ」という意味の言葉です。 Xの中には以下のような言葉が入ります。
- Play(遊ぶ)
- Move(動く)
- Sleep(眠る)
- Learn(学習する)
X2E-DAOでは、「Move to Earn(M2E)」や「Play to Earn」などBCG(ブロック・チェーン・ゲーム)に関する有益な情報交換がなされています。 X2E-DAOに決められたロードマップがありません。 Web3の世界は流れが速すぎてロードマップ通り進むことができないという考えからです。
X2E-DAOの特徴
- プロジェクトの進行スピードが速い
X2E-DAOは普通の会社では考えられないスピード感でプロジェクトが進んでいます。
開始からわずか1ヶ月で、様々なプロジェクトが完成しました。例としては以下のものが挙げられます。
- Twitter、YouTube、Instagramの開設
- X2E HEROSのリリース
- 書籍の作成
- 大規模サイトの構築
- 初心者に優しい X2E-DAOでは、同じ質問を何度でも行える環境を作っており、初心者でも入りやすくなっています。 また、自分の目先の利益だけを追い求めないという考えがあり、挑戦を応援し、皆で助け合うのが特徴です。
SUPER SAPIENSS(https://supersapienss.com/)

松崎歓喜