こんにちは、Androidアプリ開発グループの我那覇です。
今回は先日12/6(金)に行われたパイオニアさんとの合同勉強会についてまとめたいと思います。
合同勉強会
この勉強会は第一回・第二回に続き、レコチョクとパイオニアさんに所属するエンジニア同士でお互いの知見を共有し、交流を深めることを目的とした勉強会として開催しました。
第一回、第二回に関してはこちらの記事で紹介していますのでぜひ御覧ください!
今回の勉強会は、アプリエンジニアやアプリ開発、デザインに興味がある方々を対象とし、普段あまり接点がない他社のエンジニアと交流を深める貴重な機会となりました。
今年4月に入社した私は、今回が初めての参加となりましたが、勉強会の運営に携わらせていただきました。
第二回に続き今回もパイオニアさんのオフィスで開催された勉強会では、噂に聞いていたWeWorkのビールサーバーにテンションが上がりつつ、さまざまなお話を伺い、交流を深めることができました。
皆様にもその様子をお届けしたいと思います!
今回の勉強会は、第一部LT発表、第二部グループトークの二部構成で行われました。
LT発表ではレコチョクとパイオニアさんからそれぞれ3名、合計6名の方が登壇しました!
発表者 | テーマ | |
---|---|---|
1 | 方波見 梨沙さん (パイオニア) | 苦労が多かった多言語対応をFigmaで楽にした話 |
2 | 本多 啓路 (レコチョク) | 新卒がエンジニア研修のKPT法で成長を感じた話 |
3 | 篠原 和真さん (パイオニア) | 新卒研修から学んだこと |
4 | 河野 穣 (レコチョク) | デザインシステムでデザインが”ととのい”はじめたという話をします |
5 | 松島 由紘さん (パイオニア) | ゴール設定におけるリーダーの心得 |
6 | 村田 真矢 (レコチョク) | 開発生産性とは?チーム開発をする上で意識したいこと |
会社説明
LT発表の中で行われた会社説明についてご紹介します。
1. パイオニア
登壇者:方波見 梨沙 さん (パイオニア Cross Technology Center モバイル開発部 モバイル開発2グループ)
パイオニアさんの組織や歴史、扱っている製品についてご紹介いただきました。
今年リリースされたアプリ「PxLink」は、なんと30言語に対応しているとのことです!
一般的な多言語対応は5~10言語が多いと言われているそうですが、30もの言語に対応しているのは驚きました。
LT発表では、この多言語対応を実現する際に直面した課題や、どのように解決したのかについてお話しを伺いました!
2. レコチョク
登壇者:木村拓也 (レコチョク NX開発推進部Androidアプリ開発グループ)
レコチョクの組織やサービス、イベントの出展に関してご紹介いただきました!
特に、昨年から出展しているものづくりイベントMaker Faire Tokyo 2024では、新しい音楽体験の創出を目指す取り組みとして、AI作曲の作品を出展しています。
私も実際にイベントを訪れましたが、感情を表したブロックを組み合わせることで「ワクワクハートふわふわタイム」という面白い曲ができあがり、それに合わせて自社キャラクターのレコチョクマが踊る様子がとても印象的でした!
第一部 LT発表
第一部LT発表の、登壇者6名の発表内容を簡単にご紹介します。
1. 「苦労が多かった多言語対応をFigmaで楽にした話」
登壇者:方波見 梨沙 さん (パイオニア Cross Technology Center モバイル開発部 モバイル開発2グループ)
多言語対応アプリが完成するまでの苦労と改善点についてお話しいただきました。
会社説明でも紹介された「PxLink」は、車載器と通信を行い、リモコン部分をカスタマイズ・操作できるアプリです。
このアプリを開発する上で、30言語に対応しているため、1箇所の修正が単純に30箇所への修正に繋がることが課題でした。
特に、言語によってレイアウトが崩れたり、手戻りが多発するというところがボトルネックだったそうです。
この課題を克服するために、Figmaのプラグインを活用し、複数の言語でデザインを事前に確認できるように改善したそうです。
これによって、デザインの事前確認が可能となり、手戻りが解消されたとお話していました。
フランス語のように性別によって文法が変わる言語にも対応することが可能とのことで、その柔軟性に驚きました!
2. 「新卒がエンジニア研修のKPT法で成長を感じた話」
登壇者:本多 啓路 (レコチョク NX開発推進部Androidアプリ開発グループ)
新卒メンバーとして、新卒研修の内容や成長につながったことについてお話しいただきました。
レコチョクでは、新卒社員を対象に1ヶ月間のビジネス研修と、その後5ヶ月間にわたるエンジニア研修を実施しています。エンジニア研修では幅広い領域を学ぶと同時に、KPT (Keep, Problem, Try) 法を用いて随時振り返りを行なっています。
その中で、本多さんは自身のKPTに加え、同期のKPTやフィードバックをMarkdown形式で整理することが成長につながったと話していました。他者のKPTから得られる学びを次回の振り返りに活かすことで、成長の速度が向上したと感じたそうです。
私も本多さんの同期として一緒に研修を受け、KPTの際は同じくメモをとって参考にしていました!
振り返りを行い改善することや、他者からも学びを吸収することの大切さを感じています。
3. 「新卒研修から学んだこと」
登壇者:篠原 和真 さん (パイオニア Cross Technology Center モバイル開発部 モバイル開発3グループ)
同じく新卒メンバーとして、研修と実務を通して学んだことや感じたことをお話しいただきました。
今年6月に配属された篠原さんは、現在SDKの開発を担当しており、アプリの要件に応じた地図の表示や検索機能、ルート案内のためのアニメーションエンジンへのアクセスなどを行なっています。
配属後のOJTでは、研修で学んだ座学の知識と実務とのギャップに戸惑うこともありましたが、実践を通じて知識を着実に増やすことで、このギャップを埋めることができると話していました。
特に、OJT初期に検索機能やルート案内のプロセスをクラス図に整理しまとめたことが、現在も業務での不具合発見の手がかりを見つける上で役立ち、良い経験になっているそうです!
複雑な内容も図にすることで整理でき、視覚的にわかりやすくなるため、後で見返す際にも役立ちますよね!
篠原さんのお話を参考に、私も取り入れていきたいと思います。
4. 「デザインシステムでデザインが”ととのい”はじめたという話をします」
登壇者:河野 穣 (レコチョク NX開発推進部iOSアプリ開発グループ)
Eggsアプリがデザインシステムに対応したバージョンを初リリースしたことに関連して、デザイナー側の視点から、システムを構築した経緯や効率化の事例をご紹介いただきました。
このデザインシステム(デザイントークン)は、エンジニアとデザイナーの作業における迷いを減らすために導入されました。
具体的には、既存のUI要素を紙に印刷してデザイン上の揺らぎを観察し、整理するところから始めたそうです!
また、Figmaを活用してデザイントークンの確認やコード補完を可能にすることで、エンジニアとデザイナーの連携を強化できたとお話していました。
その結果、両者間のコミュニケーションが効率的になり、プロダクト開発当初にあった迷いが減少したそうです。
私自身、Figmaでこれほどのことができると知って驚きました!
詳しくは下記の記事でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
5. 「ゴール設定におけるリーダーの心得」
登壇者:松島 由紘 (パイオニア Cross Technology Center モバイル開発部)
リーダーとして、ゴールとその道筋を伝えることの重要性を、具体例を交えてお話しいただきました。
東京から大阪まで移動する際の例を用いて、シンプルに「東京駅に行ってほしい」と指示するだけではその意図が伝わりませんが、「東京駅で大阪行きの切符を買って大阪に向かってほしい」と伝えることで、本来の目的が明確になります。
さらに、「できるだけ安く行ってほしい」といった条件を添えることで、指示された側は新幹線以外にもバスという選択肢を考えるようになります。
こうして、ゴールとそれに至る条件を伝えるだけでも、指示を受けた人は複数の方法を考える段階に進むことができるとご説明されました。また、相手に応じてゴールまでの道筋を詳細に示すことで、次のステップに進めるようにサポートできると話していました。
私も、指示を受ける側として「なぜ」を理解できるように努めたいと感じました!
6.「開発生産性とは?チーム開発をする上で意識したいこと」
登壇者:村田 真矢 (レコチョク NX開発推進部iOSアプリ開発グループ)
開発生産性を高めるための取り組みについてご紹介いただきました。
開発生産性は三段階のレベルに分けられ、レベルが上がるほど影響範囲と難易度は増すとのことでした。
そのため、まずはエンジニアが自分たちでコントロールしやすいレベル1 ~ 2の指標をFour Keysをもとに定義し、それを継続的に可視化・改善するためのツールを導入したそうです。
このツールを通してコミットやPRなどの時間を可視化することで課題とその原因を探ったところ、チームでコードレビューの目的をすり合わせること、PRを小さくすることが開発生産性を高める鍵になるとお話していました。
詳しくは下記の記事でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
第二部 グループトーク
今回の合同勉強会では、新たな取り組みとして「グループトーク」を導入しました。
前回はパネルディスカッションを行いましたが、登壇者の話を中心に進める形式のため参加者全員での意見交換が難しいという課題がありました。
そのため今回は、参加者が積極的に意見を交わせるように、グループトーク形式を採用しました!
グループトークの流れ
- 事前アンケートを実施し、参加者から話したいテーマ(カテゴリ)を募集
- 同様のテーマを選んだ人同士で、入社年度が近い人や同じ役職の人など、参加者の希望を考慮してグループを設定
- グループごとにテーブルを分け、選んだテーマについて、4~6人のグループで20分間話し合う
- その後グループ替えを行い、異なるテーマやメンバーで再度実施
テーマ
カテゴリ | 詳細 |
---|---|
教育 | 育成・研修、オンボーディング、コミュニケーションなど |
組織 | 効率化、生産性向上・計測、事例、アーキテクチャ、ツールなど |
開発 | チームビルディング、コミュニケーション、キャリア形成など |
個人 | 環境、ツール、キャリア形成など |
グループトークでは飲食を交えながら、お互いに選んだテーマをもとに、和気あいあいとした雰囲気で交流を深めることができました。
普段は交流の機会がない方々ともお話しすることができ、とても充実したあっという間の20分間でした!
まとめ
今回、LT発表やグループトークを交えて、会社の枠を超えて交流を深められた会になったのではないかと思います。
私は今回の勉強会で運営として準備を進める中で、当日はパイオニアの廣瀬さんと共に進行を担当させていただきました。
発表者の話を聞きながらメモを取り、質問を通じて会を進めるなど、多くのことを同時にこなす必要があり戸惑うことも多かったのですが、廣瀬さんの手助けを受けながら無事に終えることができました!
運営メンバー、登壇者の皆様、参加者の皆様ありがとうございました!