こんにちはレコチョク UXリサーチチームの山里です。
皆様はレコチョクのUXリサーチの取り組みをご存知でしょうか。
本記事ではレコチョクにおけるUXリサーチのこれまでの取り組みについて紹介します!
UXリサーチチームとは
レコチョクUXリサーチチームは、有志で集まってUXリサーチを実施するチームです。
UXリサーチを通じて
- 活動に関わるサービスの成長や改善を実現すること
- UXリサーチの導入効果を感じて社内浸透されること
上記2点を目指して日々活動をしています。
メンバーが少ないため、将来的には一緒に取り組む仲間を増やしたいです!
チームメンバー
- 山里 啓一郎(本記事の執筆者)
- デザインチームリーダー、リサーチチームリーダー
- ECサービスmurketのUIデザイナー/PlayPASSのプロダクトオーナーをやっています!
- 清崎 康史
- QA(品質保証)スペシャリスト
- レコチョク全サービスの品質管理を担うスゴイ方です!
2名のみですが、チーム化されることを目指してUXリサーチに取り組んでいます。
UXリサーチチームの来歴
2022年(きっかけと拡大)
きっかけは、2022年春に実施された QAチームによる「PoC案件の検証リサーチ」 でした。
QAチームの主領域は、「リリース前の品質テスト」でしたが、新しい試みとして領域を拡張させる形での実施となりました。
PoC案件の取り組みは1回きりのものでしたが、デザインチームとしても「リサーチ」が十分にできていない課題があったため、デザインチーム × QAチーム の取り組みとして 社内への普及と定着 を目指して活動していくことになります。
※PoCとは
「概念実証」と訳され、アイディアや技術を検証することを示します
↑発足初期に各サービス向けに作られた説明用スライド資料
初回は私が当時プロダクトオーナーをやっていた 音楽プレイヤーアプリ「PlayPASS Music Player」 で実施しました。
PlayPASS Music Playerの説明はロゴをクリック
PlayPASS
PlayPASSでは、特定の操作で 被験者6名中5名が失敗することが発覚 し、 提供者の想像以上に利用者は理解されていないこと が明らかとなります。
↑関与するメンバーも愕然とするような結果で、実際に使ってもらうことの重要性が明らかに
↑PlayPASSではすぐに改善を実施
PlayPASSでの取り組みが社内でも反響を呼び
- NFTサービスを扱うプラットフォーム「mupla」
- アラカルトサービス「レコチョク」
など複数サービスでのUXリサーチ実施へと繋げることができました。
2022年の反省
- リリース前のチェック機構となっていた
- 本来であればサービス側と連携し、継続的に検証を繰り返していくことが重要ですが、この時は リリース前に依頼がくるような状態 で QAテストと同じ位置付け「リリース前ユーザビリティチェック部隊」 となっていたため、 リリース後の結果などを追うことが十分にできていない 状況でした。
- リサーチへのサービス側の関与が十分にできてなかった
- テスト立ち会いの案内が不足していたこともあり、 行ったリサーチ結果を返すだけの接点 になるサービスも出ていました。
- 普及のため多くのサービスで実施したが、単発で終わってしまうケースが出ていた
- サービスの改善までリサーチを繰り返すことができていませんでした。
2023年(継続と定着)
2023年は定着させるために、2022年に実施したサービスに対して継続してのリサーチを進めていきました。
前年の課題として残ったサービス担当との関係性も、 目標や目的の目線合わせを丁寧に行い改善 していきます。
mupla
NFTチケット機能導入にあたり「チケットとして当日すぐに利用できるか」を リアル空間に再現して検証 しました。
これまでのリサーチは画面越しでの検証だったため「画面」と「音」を頼りに調査していましたが、リアルでは表情や動作などもチェックできるため、伝わる情報の多さに感動を覚えました。
■実際のテストの様子
↑受付前の掲示情報を見る被験者
↑受付(チケット認証)を行う被験者
また、実地調査としてスポーツ施設のQRコード入場を体験し調査結果に盛り込みました。
murket
これまでの定性での検証ではなく、 定量的な調査にも領域を拡大 させていきました。
仮説に対してGoogle Analyticsの数値をもとに改善案を出す取り組みを実施しています。
この辺りから、 これまでの活動や積極的な取り組み姿勢などから、サービス側から依頼が来る ようになってきました。
2023年度上半期の反省
- リサーチ活動をサービス関係者以外に情報展開できていない
- サービス担当者にはリサーチに立ち会ってもらう環境を用意しましたが、 社内全体への活動報告が不足 していたため、調査結果が活用されるべき部署へ届いていないケースが発生していました。
■改善策:Slackにてリサーチチャンネルを作成
リサーチの動向を情報開示していき、相談などもその場で行えるようなフローにしました
テストを実施したサービス
- レコチョク
- murket
- PlayPASS
- mupla
主なリサーチ手法
- ユーザビリティテスト
- ユーザインタビュー
- エスノグラフィー調査
- 日記調査
- デスクリサーチ
- アクセス解析
終わりに
昨年より今日まで、リサーチに協力いただいた各サービス担当者の皆様に感謝申し上げます。
そして、主業務が逼迫する中で、細かい相談や夜遅くの打ち合わせなど、多くの時間を割いていただいた清崎さんには頭が下がる思いです。
10月からは「定着」から「成果」へ向けてのフェーズとして、取り組みを継続することももちろん、よりサービスへの関与を深めて改善へと繋げていきます。
プレゼンス向上のため社内活動社内外へ多くの発信をしていくつもりですので、引き続き皆様よろしくお願いします。
この記事を書いた人
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1993年東京生まれ / 2016年入社
UI Design / UX Researcher
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