RecoChoku Tech Night #04 -VR×音楽- を開催させていただきました。

イベントレポート

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イベント概要

2017/06/28に、レコチョクオフィス内にて RecoChoku Tech Night #04 -VR×音楽- を開催させて頂きました。

当日の流れ

時間 内容
18:50 受付開始
19:10 オープニング
株式会社レコチョク
CTO室 平山 鉄兵
19:15 SXSWで見た音楽×VR
株式会社HEART CATCH
代表取締役 西村 真里子様
19:25 8K VRライドの世界
株式会社NHKエンタープライズ
エグゼクティブ・プロデューサー 福原 哲哉様
株式会社NHKメデイアテクノロジー
放送技術本部 副部長 関 正俊様
RamAir.LLC
代表/アートディレクター 田村 吾郎様
19:45 レコチョク・ラボの音楽✕VR -広告・ライブストリーミング-
株式会社レコチョク
CTO室 山内 和樹
20:00 エイベックスのVRチャレンジ
エイベックス・エンタテインメント株式会社
事業開発本部 企画開発グループ ビジュアル制作ユニット兼エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社グループ戦略室 デジタルR&Dユニット マネージャ 岡田 康弘様、小松崎 大雄様
20:15 パネルディスカッション
21:00 懇親会

オープニング (レコチョク 平山)

まず初めにオープニングとしてお話しさせて頂きました。

  • 新しいことを始める際にマネタイズ以外の目標を持つこと
  • 知識は常にインプットしていく必要がある

新しいことに取り組むことは常に勉強になり、様々な業界の人と仕事をすることによりいままで自分が持っていなかった視点を得ることができた点をお伝えさせて頂きました。

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SXSWで見た音楽×VR (HEART CATCH 西村様)

続いて西村様からは3月に行われた、SXSWの様子をお伝え頂きました。

VR元年と呼ばれた昨年に引き続き今年もVRのコンテンツが多く展示されており、火星体験、ファッションショーでデザインの過去・現在をみせるものなどコンテンツのストーリーが面白いものが多くあったとお話し頂きました。

SonyのWOW Factoryの展示ではHMDと連動したジャケットを身に着けることによって、バイオハザードのゲームでゾンビを倒したときの衝撃が体に振動で伝わるものもあったとお聞きしました。
以前テレビで見たPlayStationVRのバイオハザードのプレイ映像でも十分怖かったので、これ以上リアルになると自分はプレイできそうにありません。。(笑)

VRコンテストでは注射をするときにVRで絵本を見せることにより子供に恐怖感を抱かせないコンテンツも紹介されていたとお話し頂きました。

西村様の話を聞いて来年のSXSWではどのようなVRコンテンツが展示されるのか今から楽しみです。

8K VRライドの世界(NHKエンタープライズ 福原様、NHKメディアテクノロジー 関様、RamAir.LCC 田村様)

続いて、福原様、関様、田村様より、8K VRライドについてお話し頂きました。

もともとこの装置自体はとある大学で教員をしていた際に、空を飛べる何かを作ってほしいという話が来たところから始まったというお話でした。

そこから2年をかけ作成し昨年に初めて発表されました。
まだまだ赤ちゃんという表現をされていましたがSXSWで出展した際には1日8時間休むことなく稼働させ述べ500人以上の方に体験頂き大盛況となりました。

あれだけの規模のものになると設営も大変だなと思っていたのですが、やはり1日半以上かかってしまったとのことでした。
(現在では4,5時間で組み立てられてしまうそうです!)

今後の想定としてはヘリの訓練やアトラクションで使っていきたいと展望をお聞きしました。

最後にお話しされていた 「追体験ではなく新体験、既にあるものの再現ではなく世の中にないものをリアルに伝える」 という言葉を聞き、ITの持つ可能性を感じるとともにさらなるプロジェクトを待ち遠しく感じました。

将来的に実際に体験できる機会を作る予定とのことだったので皆さんぜひ体験してみてください!

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レコチョク・ラボの音楽×VR -広告・ライブストリーミング- (レコチョク 山内)

山内からは360度VRの撮影の際に起こる問題を中心にお話しさせて頂きました。

大きな問題として挙げられていたのがスタッフの待機場所の問題でした。
360度VRの売りは何といっても360度に広がる映像なのですが、必然的に周りにいるスタッフがカメラの後ろに待機していると映りこんでしまいます。

実際、WORLD ORDER×TISSOTのVR映像ではカーテンの後ろに隠れたり、通行人のふりをして映るなど様々な工夫を行いました。

続いてVRの撮影方法についてのお話させて頂きました。

  • VRの映像には観客の一人として観客席からとられたもの
  • VR撮影用カメラに向かってパフォーマンスしたもの

上記含めいくつかの撮影方法があります。

前者はライブに参加している感覚に近いのですが、周りの盛り上がっている観客を見ていてもつまらなく感じてしまう。
後者はライブでは絶対に見ることのできないアングルからの映像を見ることが出来きますが、ライブ感というものがないなどそれぞれ問題点があります。

2017年のAWS Summit Tokyoで行ったVRライブストリーミングでは、会場とリアルタイムでコミュニケーションをとって、正面を見ているだけではわからない場所で別のメンバーが踊ってみるなど試行錯誤しました。

エイベックスのVRチャレンジ(エイベックス・エンタテインメント兼エイベックス・グループ・ホールディングス 岡田様、小松崎様)


最後に岡田様、小松崎様にはa-nationのVR配信、スマプラVRについてお話いただきました。

岡田様は音楽のディレクター、レコーディングエンジニアとして活動され音楽業界28年目!
2016年のa-nationでは視差付きVR映像を作成されました。

撮影に際して、そもそもVR映像をアーティストの方が理解しておらず、詳細な説明やデモを行う事が必要とされたそうです。

さらに中継用カメラなどもあるのでVRのカメラをどこに置くのかという問題も浮上。
最終的には花道に置いたのですが、ご自身がライブのスイッチを切る際に邪魔になるなど、新しいことをするには様々な問題があると感じました。

アプリケーションに関しては視差付きで見れるものをゼロベースで3か月以内に作成する必要があり、かなりのペースで開発がすすめられたそうです。

その他にはもともとa-nationのイベント自体ゴミなどで地域の方からの苦情があるなかで、配布するVRのビューワーを捨てられないようにデザイン面など様々な工夫をされたというお話もされていました。

続いてスマプラVRのお話。

「悲しい思いをするファンを作らない」 というコンセプトのもと、

  • 対応機種が国内の機種をほぼ網羅するビューワーを使いやすくする
  • Twitterでのクレーム対応を強化する

などの対応をされたそうです。

パネルディスカッション

最後に行われたパネルディスカッションでは料金、HMDの普及、音楽とVRの今後の可能性などについて話し合われました。
かなりシビアな質問が参加者の方から飛び出しましたが、モデレーターの皆さんは細かく説明されていてとても貴重な機会になったのではないかと思います。

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最後に

この度は多くのご応募・ご参加頂きましてありがとうございました。
レコチョクでは今後もこのような会を開催していきますので、よろしくお願いいたします。

この記事を書いた人

平山鉄兵
平山鉄兵
エンジニアなのか、ディレクターなのか、球団職員だったような覚えもございますが、諸行無常の響きがございます。

研究開発や新しいサービスの調査・立案などをしております。

誠に勝手ではございますが、ただの人間に興味はございません。
このなかに宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいらっしゃいましたら、お手数ではございますが、弊社までご足労お願いいたします。

以上、よろしくお願いいたします。