色彩調和を考える:補色

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色彩検定を受験するにあたり勉強したことをなかなかまとめられておりませんでしたが、
たまたま観たテレビ番組で「マグロの競り場は床が緑(実際には青緑)になっている」という話が出て
おおっ、となりましたので、補色について少しまとめます。

補色とは?

“補色(ほしょく、英: complementary color)とは、
 色相環 (color circle) で正反対に位置する関係の色の組合せ。相補的な色のことでもある。”
 Wikipediaより

色相環というは以下のように、虹の色の変化をぐるっと環にして繋げたようなものです。

▼PCCSの色相環 日本色研HPより

PCCS色相環.PNG

この図で正反対にある色同士が補色です。

心理補色

赤色をじっと1分ほど見つめた後に、横の×に目を移すと
薄く青緑の円が見えます。これは「補色残像」と呼ばれるものです。
赤は赤にしか見えない色なのですが、人間が深層的に色を補うんですね。

▼補色残像が見える例

心理補色.PNG

補色の効果

お互いの色を引き立てあって相乗効果が生まれます。
ただし、色の明度が高いもの同士を組み合わせるとチカチカします。
 ※この現象は「ハレーション」と言います。

補色例1.PNG

明度を同じくらいずつ落とすと、印象が落ち着いてきます。

補色例2.PNG

色の明るさは、どのような印象を与えたいか、使う対象はwebか紙か、
どのくらいの面積で使うのかを考えながらなどを考慮して選ぶとよいかと思います。

マグロの赤色を引き立たせる

さて冒頭のマグロの話に戻りますが、
マグロの競りは尻尾の切り口を見ながら行われますので、
魚市場では赤身の色が引き立つ緑の床が採用された訳です。

先ほどの補色図の明度をさらに変えてみます。

補色例3.PNG

マグロ感出てきましたね。

マグロ切り身.PNG

実物ではないので何ともですが、
緑が背景だと美味しそうに見える・・・気がします。

まとめ

色を複数使用したい場合、調和させたい時は補色を選ぶという手段もご検討ください。
(ただし色が鮮やか過ぎるとギラギラするので注意)

この記事を書いた人

ながさき
ながさき
非エンジニアですが、エンジニアとシステム利用者の
垣根を無くすため日々奮闘中です。