こんにちは。疲労と睡眠不足で日に日にブログが短くなっている江藤です。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
(『平家物語』より)
Enterprises in every imaginable business segment are using AWS today – @ajassy at #reInvent pic.twitter.com/tSiQg28oiK
— AWS re:Invent (@AWSreInvent) 2017年11月29日
現在、AWSを使っている企業の一覧を見ると、名だたる企業がいくらでも並んでいるのが見えます。AWSが急激に伸びたのはこの4年くらい(あくまでの私の感覚)だとおもうのですが、それまではここに並んでいる企業も別のベンダーだったりデータセンターだったりにお金を払っていたのだと思います。諸行無常ですね。
本日 11/29は 朝の8時から Andy Jassy 氏による基調講演が行われました。
良い席に座れるようにと、朝の7時から会場に並んだのですが会場への道はすでのこの状態でした。
↑KEYNOTE という文字が見えるでしょうか?ここが会場への入り口です。
列が進んで会場へ入ると、キラキラした高台でDJが踊っていました。
会場全体はこんな感じです。私の後ろにもまだまだ席は広がっています。
一番後ろから見るとこんな感じでした。広いです。
Andy Jassy 氏 をはじめとした Keynote に登壇している方の英語はとても聞き取りやすく、用意されていた翻訳のアプリは必要ありませんでした(明日は違うらしいとの噂が…)。
基調講演の最初は、いつも通りのユーザ数増加についてや、「誰でも簡単にビジネスを実現できるように…」といつも言っているAWSの理念について説明がありました。
その後、コンピューティング、ストレージ、データ解析、IoT についてサービスの紹介とビジョンの説明が行われました。
サービスの一覧が出てきたのですが数が半端ないです。こんなことになっているんですね。
Over a 1000 significant services and features released last year, on track for over 1300 this year. The Pace of Innovation is not slowing down @ajassy #reInvent pic.twitter.com/4QJG5cJUqs
— AWS re:Invent (@AWSreInvent) 2017年11月29日
上記公式ツイッターアカウントでかなりの写真が公開されているので、YouTubeを待たずに見たいのであれば、オススメします。
今回も基調講演だけでかなりの新サービスが発表されました、今回発表されたのは(私がメモできた範囲だと)以下のサービスでした。
【コンピューティング系】 - EC2インスタンス - ビッグデータ解析に特化した H1 などが追加 - ECS for Kubernates(EKS) - ESC が新たに Kubernates に対応 - AWS Fargate - ECS/EKS をサーバの運用なしで実行できる 【ストレージ系】 - Aurora for Serverless - Autoscalling な Aurora - Aurora Multi-Master - スケールアウトが簡単に - DynamDB Global Tables - 複数マスター、複数リージョンの DynamoDB - Amazon Neptune - グラフ指向のデータベースサービス - S3 Select - S3 のデータを SQL の要領で高速に取得できる API - Glacier Select - Glacier のデータを SQL の要領で取得できる API 【機械学習系】 - Amazon Sage Maker - 専門家でなくても ML のモデルを構築できる環境を提供 - AWS DeepLens - ディープラーニング用のビデオカメラデバイス(オンボードでディープラーニングが可能) - Amazon Rekognition Video - Rekognition が動画でも可能に - Amazon Kinesis Video Sreams - 動画や音声のデータを安全に取り込むことが出来る 【言語解析系】 - Amazon Transcribe - 音声認識(≑自動書き起こし)サービス - Amazon Translate - リアルタイム翻訳サービス - Amazon Comprehend - テキストの意味抽出サービス 【IoT系】 - AWS IoT 1-Click - IoT 機器を簡単にAWS環境と連携できる - AWS IoT Device Management - 連携している機器を管理できる - AWS IoT Device Defender -IoT デバイスのためのセキュリティ管理を行うことができる - AWS IoT Analytics - IoT デバイスに特化したデータ解析サービス - Amazon FreeRTOS - マイクロコントローラーデバイスのためのAWSと連携を簡単に可能にするOS - GreenGlass ML Inerface - IoT デバイスでも機械学習が可能に |
ちなみに、会場で一番盛り上がっていたのは Aurora for Serverless だったように思えます。
新サービスを見ていると、もう単なるコンピューティングサービスやストレージのサービスというのは出尽くしているのだなと思いました。
なので、コンテナを「動作するVMインスタンスについてはAmazonが勝手に行ってくれる」ような仕組みや、データベースの「動かすサーバーについてはAmazonが自動で設定してくれる」仕組み、ビッグデータ解析を「Amazon側に任せておけばやってくれる」ようなサービスといったような、ユーザはやりたいことだけを考えて、あとは Amazon が面倒な部分は引き受けるという意味合いが更に強まるようなラインナップになっていたような印象です。
…このままだと私みたいなプログラマーの仕事、全部 Amazon がやっちゃうようになるんじゃないでしょうか…?
Amazon Comprehend のような環境提供に限らないサービスは、まさに我々開発者の状況を危うくしているような気がします。
データ解析の話では、以下のように
A LOT OF ML BUZZ
OUT THEME TODAYEverything is CLOUD
Everything is BIG DATA
Everything is MACHINE LEARNING
と言った後は、怒濤の機械学習、ディープラーニング系のサービス発表が立て続けに行われました。全体の40%くらいは機械学習の話だったように思えます。
ユーザサイドで解析を行うSage Maker に始まり、その解析の結果をユーザ側に提供する Amazon Comprehend まで、Amazon が AI に力を入れている感じが伝わってきました。
AWS Fargate が楽しみ
昨日の記事の最後で「開発系かコンテナ系の新サービスがあると嬉しい」と書いたのですが、まさにコンテナ系の新サービスが2つ発表されました。
個人的にテンション上がったのは AWS Fargate が発表されたときで、以前 ECS を試してみたときに感じたクラスタ管理の面倒さ(結局 EC2 の面倒を見ないといけないのかよ!)を見事に解消してくれていました。ちなみに、 Fargate 発表の瞬間が@AWSreinventがツイートした 基調講演系ツイートの中で Fav 数が一番多く、多くの人に期待されていることが伺えます。
早速、Qiita のアドベントカレンダーにもAWS Fargate のものが追加されていました。
バージニアリージョンでは既に使えるということで、実際に触ってみました。
ECSと同じように Container や Task の設定を済ませて、 Cluster の設定まで進むと…
名前しか入力しなくていいです。これは凄い!
今までインスタンスタイプを選んで、スケールの設定をして、SG も設定が必要で…とお手軽とは言えない状況だったので、これで本当に使える物になったかなという印象です。チューニングがこっち主導では出来なくなってしまうのでちょっとコストや性能面で怖いですが、便利さには勝てないと思います。
私のチームの Web システム、これを使って全部コンテナにできないかなとちょっと思いました。
先輩に使ってみたいという話をしたところ、「ホストの監視周りが気になる」と言われてました。確かに、ホストOSがブラックボックスになってしまうので、監視のための設定などをこちらでは行うことができません。
調べてみたところ、公式のドキュメントに主要な監視ツールは既に Fargate をサポートしているとの記述がありました。秘密裏に開発してたみたいです。
あとは日本のリージョンで Fargate が使えるようになる日を待つだけです… ブースに行ったら教えてくれたりしないですかね?
おわりに
そろそろ体力の限界を感じている26歳ですが、明日の Fargate のセッションを見るまでは頑張ろうと思います。
この記事を書いた人
- まだまだ気持ちは新人です。
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