特許プール(パテントプール)の問題
映像コーデックは知財なので、ほぼほぼ特許問題に発展することは多いようです。
パテントプールとはは、見ていただいて、
ひとつの特許に対して、複数のパテントプールや企業が存在する場合、そのプール・企業毎にライセンス料を支払う必要が出てくる可能性があります。
また、分配比率などで揉めたりライセンス料が高額になったりすることもあります。
最新の国際規格、H.265の場合、パテントプール・企業が複数存在しており、(MPEG LA / HEVC Advanceなど)
団体間で合意形成に失敗、それぞれにライセンス料を支払っているようです。
H.264は、ひとつのパテントプール(MPEG LA)に統一、ライセンス料も各利用者に合意され幅広く利用されています。
(仲良くやりましょう!となった結果ってことですかね)
対抗はやはりAmazon・Googleとか?(Alliance for Open Media)
Alliance for Open Media(AOM)とは、Amazon・Cisco Systems・Google・Intel・Microsoft・Mozilla・Netflixの7社でH.265(HEVC)の対抗馬として2015年に設立。
オープン・ファースト・ロイヤリティーフリーを掲げ、新しい映像コーデック開発(AOMedia Video 1 (AV1))を進めています。
Googleは、独自でVP9(10はリリースキャンセル)の開発を進めていますが、AV1への置き換えを狙っている可能性があるようです。
記載時点では、Huluも加わり30社ほどが参加しています。
標準化団体と民間企業連合の戦い。
特許を利用する場合の選定ポイントとしては健全(明確)なライセンス料とグローバルシェアを取る(取りそうな)技術の選択かと考えます。
今後は(H.266とされているコーデックとか)
H.266は、2020年に向けて(オリンピックの年ですね)着々と進めており圧縮率はすでにH.265の半分となっているようです。
MPEG命題の革新
- 圧縮技術→さらに加速してきそうです
- 巻き戻し(逆送り)と早送り→ハイフレーム化(120fpsとか)
エンコード技術向上
- リアルタイムエンコード(ライブ配信技術)
- エンコード分散処理技術向上
インフラ高速化含め、今後の動向に注目していきたいです。
この記事を書いた人
- レコチョクでは、メタ情報・音源関連の管理を担当しています。
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